性能と品質
Perfomance & Quality下葺防水材として、金属・瓦などの屋根材と共に、たくさんの人々の生活に密着し、快適な暮らしを今日も支えつづけています。
そしてこれからも、人目につかないところでも地道に働きつづける製品を通じて、より多くの方々との出会いのひとつひとつを、私達の明日への礎へと昇華できることを期待して、素早い対応と実直な対話を積み重ねていきたいと考えます。
改質アスファルトルーフィング下葺き材
-
改質アスファルトルーフィング下葺き材とは
アスファルトに合成ゴムや合成樹脂などを混ぜることで、従来のアスファルトルーフィング940に比べ、防水性能をより一層向上させています。
※以前は改質アスファルトのことを、ゴムアスと呼称していました。
-
品質向上の大きな特徴
JWMA規格「ARK 04s」において、改質アスファルトルーフィング下葺き材の品質が以下のように記載されています。
1.釘穴シーリング性
下葺き材にステープル釘・ビスを貫通させて水圧をかけた場合、試験体10個の内、8個以上に漏水がないこと。
2.寸法安定性
長手方向、幅方向ともに±3㎜以内であること。寸法が安定することで確実な施工ができ、複数箇所の留め付けでも、釘廻りの穴が広がりにくくなります。
3.折り曲げ性能
10個中9個以上に亀裂が生じないこと。低温時の施工において、棟部や谷部、壁取り合い部などの折り曲げが必要な時でも亀裂が生じにくい。
粘着層付き改質アスファルトルーフィング下葺き材
-
国交省の公共建築工事標準仕様書(平成28年度版)が発刊され、本文中に「改質アスファルトルーフィング下葺き材」「粘着層付き改質アスファルトルーフィング下葺き材」の品質が記述されています。
(以下、本文抜粋)
13章 屋根及びとい工事 1節 一般事項 13.2.2.材料 (c)下葺材料
下葺材料は、JIS A 6005(アスファルトルーフィングフェルト)によるアスファルトルーフィング940又は改質アスファルトルーフィング下葺材(一般タイプ、粘着層付きタイプ、複層基材タイプ)とし、種類は特記による。ただし、釘またはステープルが打てない下地の場合は、改質アスファルトルーフィング下葺材(粘着層付きタイプ)とする。粘着層で張り上げる粘着層付きタイプは、釘穴からの漏水リスクを抑えるだけでなく、重ね部の止水性も確保されることから大型案件の屋根だけではなく、戸建においても緩勾配や流れ長さの長い屋根などに非常に重宝されるなど、その需要は 年々増加しております。
ガムスターの粘着層付き改質アスファルトルーフィング下葺材は、長きに渡って実績を積み重ね、様々な現場で採用され続けています。
下葺き材の要求品質
-
改質アスファルトルーフィング下葺き材
JWMA規格「ARK-04s」
試験項目 規定 1巻の長さ m 受渡当事者間の協定による 製品の幅 cm 受渡当事者間の協定による 製品の単位面積質量 g/㎡ 受渡当事者間の協定による 基材の単位面積質量 g/㎡ 受渡当事者間の協定による 改質アスファルトの単位面積質量 g/㎡ 受渡当事者間の協定による 引張強さ N/cm 無処理 長手方向 60以上 幅方向 40以上 加熱処理 長手方向 無処理試験値の80%以上 幅方向 無処理試験値の80%以上 引裂強さ N 長手方向 7以上 幅方向 7以上 釘穴シリング性 リング釘 試験体10個中8個以上に漏水が無いこと ステーブル釘 注) 試験体10個中8個以上に漏水が無いこと 耐折曲げ性(長手方向) 無処理 試験片10個中9個以上に亀裂が生じないこと 加熱処理 試験片10個中9個以上に亀裂が生じないこと 改質アスファルト等の浸透状況 改質アスファルト等の不浸透部分がないこと 耐熱性 被覆物のズレ落ち、発泡、浸透している
改質アスファルト等のしみ出しなどが生じないこと寸法安定性 mm 長手方向 0±3 幅方向 0±3 ※ステープル釘を施工に用いないものについては、試験項目の適用外とする。
※改質アスファルトルーフィング下葺材(粘着層付タイプ)は試験の適用外とする。
弊社の製品は、次の規格の試験方法に基づき試験を実施しております。
-
JIS A 6005 アスファルトルーフィングフェルト
種類 アスファルトフェルト アスファルトルーフィング 製品の単位面積質量の呼び フェルト: 430 ルーフィング: 940 製品の単位面積質量 g/㎡ フェルト: 430以上 ルーフィング: 940以上 原紙の単位面積質量 g/㎡ フェルト: 200以上 ルーフィング: 180以上 アスファルトの単位面積質量 g/㎡ フェルト: 原紙の単位面積質量以上 ルーフィング: 400以上 鉱物質粉子の単位面積質量 g/㎡ フェルト: ‐ ルーフィング: ‐ 加熱減量 % フェルト: 5以下 ルーフィング: ‐ 引張強さ N/cm 長手方向 フェルト: 40以上 ルーフィング: 40以上 幅方向 フェルト: 20以上 ルーフィング: 20以上 耐折り曲げ性 フェルト: 試験片10個中9個以上に亀裂がないこと ルーフィング: 同左 アスファルトの浸透状況 フェルト: アスファルトの不浸透部分が無いこと ルーフィング: 同左 耐熱性 フェルト: ‐ ルーフィング: 被覆物のズレ落ち、発泡、
浸透している
アスファルトのしみ出しなどが
生じないこと
弊社からのお願い
- 施工時の注意
- 熱伝導率の高い屋根材(金属板・天然スレート・カラーベスト等)を使用する場合は、必ず下葺き材との間に通気層を設けるか断熱材を施すなどして、耐熱性を確保して下さい。
- 野地板が断熱性の高い材料の場合、下葺き材に熱が伝わり、高温になることがあるため、屋根材との間に通気層を設けるか断熱材を施すなどして、耐熱性を確保して下さい。
- 下葺き材の上に重量物を置く場合は、必ず養生シート、及び養生板等を敷き、下葺き材を傷めないよう注意して下さい。
- 下葺き材の上を歩行する際は滑らないように注意して下さい。特に雨や結露で表面が濡れている場合は十分に注意して下さい。
- 屋根面に下葺き材を仮置きする場合は、落下防止のための仮板を設置するようにして下さい。
- 施工後の剥離紙および剥離フィルムは、滑りやすく、燃えやすく、風に飛ばされやすいため、迅速にまとめて処理するようにしてください。
- 改質アスファルト製品は、露出時に紫外線を受けると、ラジカル反応により茶褐色のアクが発生することがあります。軒先・壁などを汚れに対して養生するようにして下さい。
- タッカー等で留め打ちする場合は、垂直に打ち込むようにして下さい。斜め打ちや破れが起きないように注意してください。
- コーキング材や塩ビシートなど、可塑剤が多く含まれるものと、改質アスファルト面を接触しないようにして下さい。化学反応でアスファルトが溶解する恐れがあります。
- 屋根材内部の結露水のために、排水口を確保して下さい。水が溜まると漏水または屋根材の熱を受け、高温水・蒸気となり、アスファルトを軟化させ、流出することがあります。
- 下地がスカイモルタルや断熱材など、特殊な場合は事前にご相談下さい。
- 下葺き材の施工後は速やかに屋根材を葺くようにして下さい。暴露期間を設ける場合などは事前にご相談下さい。
製品保管の注意- 直射日光の当たらない場所で保管して下さい
- 必ず立てて保管して下さい(変形や傷の原因となります)
- 雨の当たらない場所に保管して下さい